いきなりすべてのモードを覚えるのは無理だからドリアンとミクソにしよう

モードって何?

ポップスやロックなど、いわゆる普通の作曲が「進行する和声」を基本にしているのに対し、

「音階、旋律」を基本にした作曲法のこと。

でいいだろうか?

「いわゆる普通」がドレミファソラシおよびラシドレミファソの2種類の(メロディックマイナーなんてなかった、いいね?)音階を暗黙の前提にしているのに対し、

モードではレミファソラシドやミファソラシドレなどといった音階も扱う。

有名なのはマイルス・デイビスの「So What」で、ここではドリアンと呼ばれる旋法が使われている。

モードのどこが良いの?

ジャズであるSo Whatもそうだし、民謡のグリーンスリーブスとかもそうだが、

独特の浮遊感を感じることができる。

たぶん体がドレミファソラシに慣れてしまって、それ以外の旋法には浮遊感を覚える体になってしまったのだ。

「いわゆる普通」のほうではコード進行による浮遊感が使われ、例えばキーがCメジャーのときにFマイナーとかB♭とかを使うと浮遊感ある。

これもドレミファソラシ及びそこで使われるコードに慣れた体に、Fm、B♭の響きが浮遊感を覚えさせているのだろう。

ただし、コードの浮遊が「ここ、浮遊ですよ!」とばかりにすごい浮遊するのに対し、モードの浮遊はもうちょっと穏やかでさりげない。

そんなわけでさりげなくトビたいときはモードが良かろうと思う。

わかった、どうしたらいい?

モードの魅力がわかったところでモードを取り入れた曲を書こうとするわけだが、

今までメジャー/マイナーの2種類だったものが突然無数になってしまってちょっとむずかしい。

有名どころに限ってもドリアン、フリジアン、リディアン、ミクソリディアン、エオリアン、ロクリアンという「教会旋法組」が6種類。

ホールトーンだの琉球音階だのコンビネーション・オブ・ディミニッシュだのと言ったその他の旋法も含めると把握するだけで大変だ。

それらの旋法について、使いやすいコード(モードでも和音は使える)、そのモードならではの雰囲気、演奏上のコツなどを覚えるのはぶっちゃけ無理。

効率よく覚えなよ

確かに一定の法則は存在する。

例えばDドリアンはレミファソラシドなのだが、これは見ての通りドレミファソラシをレから順番に読んだものだ。

ドレミファソラシで得た知識(ギターの指板上の位置など)はある程度応用が効く。

でも雰囲気とかその雰囲気を出すための演奏上の修練とかはやっぱり弾かないと無理くね?

じゃあどうしたいのさ

覚えるのをドリアンとミクソ(ミクソリディアン)に絞ろうと思う。

ドリアンはマイナーの音階の変化・ミクソはメジャーの音階の変化として捉えることができるのでマイナー・メジャーからの技術の流用もある程度できる。

そして参考曲が豊富。特にドリアンは、So Whatなどモードの代表とも言えるアレだ。

さらに(重要なことに)この2つの雰囲気が好きなような気がする。フリジアンまで行くとややアクが強いかなみたいな。

まずドリアンとミクソを練習して、他のにも興味が出たら他のを覚える、これで行こう。

「始めなきゃ、終わりっこねえです」とは指輪物語のサムの名言だった気がする(うろ覚え引用)。